【高校講座 数学B 数列】10. 分数の和

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第10回目の数列は、分数の和に考えてみましょう。

分数の和

次のような和を計算したいとします。
\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{\frac{1}{k}}

こんなの簡単じゃん!
\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{k}=\frac{1}{2}n(n+1)
だから
\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{\frac{1}{k}}=\frac{1}{\frac{1}{2}n(n+1)}
でしょ?

というのがよくある間違いです!
具体的に見てみましょう。左辺の方は
\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\cdots+\frac{1}{n}
となっていますが、右辺の方は
\displaystyle\frac{1}{1+2+3+\cdots+n}
となっていて、イコールは成り立ちません。
このように、分数の和はシグマの公式では解けません。そこで、よく出てくるのが部分分数分解と呼ばれるものです。

部分分数分解

次のような分数式があります。
\displaystyle\frac{1}{k(k+1)}
これを式変形すると
\displaystyle\frac{1}{k}-\frac{1}{k+1}
となります。通分して確認してもらえれば最初の式と等しくなっていることが分かると思います。
この式変形のことを、部分分数分解と呼びます。では、次の式を部分分数分解するとどうなるでしょうか。
\displaystyle\frac{1}{k(k+2)}
なんとなくですが、次のような感じになりそうですね。
\displaystyle\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}
では、この式変形が正しいのか実際に通分して確かめてみましょう。
\displaystyle\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}
=\displaystyle\frac{k+2}{k(k+2)}-\frac{k}{k(k+2)}
分子に注目すると、
(k+2)-k=2
となりますが、もともとの分子は1なので等しくなりません。ですが2で割ると分子が1となるので等しくなります。つまり、
\displaystyle\frac{1}{k(k+2)}
=\displaystyle\frac{1}{2}(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2})
と変形できます。
では、次の式はどうでしょうか。
\displaystyle\frac{1}{(k-1)(k+2)}
これも同じように考えると、
\displaystyle\frac{1}{3}(\frac{1}{k-1}-\frac{1}{k+2})
と変形できます。通分したときに分子が
(k+2)-(k-1)=3
となるので3で割っています。
このように、部分分数分解を考えるときは、引き算の形になおしてから、分母の差で割っておけばいいことが分かります。
では、部分分数分解を用いた分数の和の計算についてみてみましょう。

部分分数分解を用いた分数の和

\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{\frac{1}{k(k+1)}}
この和について考えてみましょう。まずは部分分数分解をして、
\displaystyle\sum_{k=1}^{n}{(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+1})}
kに1からnまで順番に代入していくと
\displaystyle(\frac{1}{1}-\frac{1}{2})+(\frac{1}{2}-\frac{1}{3})+(\frac{1}{3}-\frac{1}{4})+\cdots+(\frac{1}{n}-\frac{1}{n+1})
となり、打ち消しあうところに注意して簡単にすると
\displaystyle\frac{1}{1}-\frac{1}{n+1}
=\displaystyle\frac{n}{n+1}
となります。このように、分数の和は部分分数分解を利用すると計算できることがよくあります!

最後に今回の内容をまとめた動画を載せているので参考にしてみてください!
次回は(等差数列)×(等比数列)の和についてやりたいと思います!では、また次回に(^^)/

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